『フライの雑誌第49号』の内容の一部

特集◎フローティングラインを考える
 フライフィッシングに必要な道具や物はいろいろありますが、多くの人たちが毛鉤をはじめとするいろいろな物や道具を自分でつくって楽しんでいます。毛鉤、テーパーリーダー、ロッド、フライボックス、ネット、リール、ベスト、その他さまざまな物を思い入れを込めてつくっているわけです。ところが、フライラインはフライフィッシングの道具の中でも核心的な道具なのに、案外メーカーに任せっぱなしのようなところがありませんか。そこで、改めてフライラインについて少し考えてみようというわけです。

内水面の「漁業管理制度の見直し」案は釣り人にとってバラ色か? 森川和人
 水産基本政策検討会の最終報告を受けて、水産庁は昨年暮れに「水産基本政策大綱」を発表した。戦後ずっと変わらなかった内水面の漁業制度について、改革の方向を打ちだしたのは画期的ともいえるが、果たして釣り人が望む方向に変化していくのだろうか?

カリブ海の夜明け 阪東幸成
 ぼくらの目的地はベリーズ(旧英国領ホンジュラス)の首都ベリーズ・シティから沖合い一時間ほどにあるターナフェー・アイランズ。ユカタン半島南のカリブ海沿岸に数知れない小島が密集している地域があり、この島群は総称してターナフェー・アイランズと呼ばれている。地図で見るだけでも釣り人の目にはとっても釣れそうな場所に見える。小さな島が密集していればフライフィッシングに向いたフラット(リーフ際の浅場)も多いはずだ。フラットが多ければ、カニ、エビ、ヤドカリを主食とするボーンフィッシュ、パーミット、そして小魚を主食とするターポンも多いはずである。そして事実ユカタン半島からベリーズ、コスタリカにかけてのカリブ海沿岸は世界一グランドスラムの確率が高い地域といわれている。グランドスラムとはボーンフィッシュ、パーミット、ターポンを一日の間に三種とも釣り上げることで、極めて稀なこととして多くのソルトウォーター・フライフィッシャーマンにありがたがられている。

シマザキ・ワールド8 竹林へ 島崎憲司郎
 トンキン・ケーンがバンブーロッドの素材にいかに適しているかは重々承知しているし、この中国の有名な竹が数々の名竿を生んできた実績や歴史に敬意を表しもする。が、もし歴代の名だたるバンブーロッド・ビルダーの工房がここ日本にあったとしたら、少々違った結果になりはしなかったか。身近な場所に竹が生えていることに目が行けば、黙っていても使ってみたくなるはずだ。そうこうするうち、この国の竹にも様々な種類があり、その多くはフライロッドには向かないものの、中には興味深い竹もあることに気づき、結局は遅かれ早かれ真竹(漢名「苦竹」)に帰着するに違いない。

忠類川鮭釣り紀行 碓井昭司
 一九九九年九月九日、初秋の中標津空港に降り立った私たち三人は、東京と変わらない北海道の暑さに面食らっていた。空港のロビーでレンタカーの手続きを済ませ、釣り道具一式を担いで駐車場で待機している車に歩いていく間にも、汗が流れ落ちるほどの陽気なのである。私たちは車に着いて係の人から鍵を受け取ると、早々に荷物をトランクに押しこみ、車に乗りこんでエアコンのスイッチを入れた。