『フライの雑誌第39号』の内容の一部
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ある日の管理釣り場にて/水辺の植物でつくったフライで釣る
木住野勇/樋渡忠一/塚野美雪
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月初旬ころ東京近郊の釣り場で昼間鱒類相手に遊ぶとなると、管理釣り場(釣り堀)以外にそうそう適当なところは見つからない。まして何人かの仲間と遊ぶとなると、管理釣り場以外は考えられない。しかし、管理釣り場は管理釣り場で、放流されている魚の密度が高すぎるわけで、ある程度のキャリアを積んだ釣り人には、釣りそのものの楽しさはイマイチとなることが多い。
そこで、名うての釣り人に「管理釣り場で、その周辺にある植物だけをマテリアルに使って、その場でフライを巻いて、どのくらい鱒が釣れるかやってみませんか。そう、草木、樹木、花でも葉っぱでもOK。ただし、それだけ。その他のマテリアルは一切使わないで…」と話をもちかけた。すると、名うての釣り人諸氏のどこかをえらく刺激したらしく、「面白そう。やりましょ、やりましょ」ということになった。
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シマザキ・ワールド(5)
島崎憲司郎
本誌36号で『「水生昆虫アルバム」はなぜ発行が遅れているのか』というのをやりましたが、今回は発行後約二カ月ってことで、また何でもいいからやってくれってわけです。ここに読者カードや感想のお手紙などがどっさりありますんで、まずは「感想の感想」のようなものから。
正直言って、一年遅れた件についてガーガー言ってくる人が相当いるだろうと覚悟もしていたんですが、それについては「許す」ってお方がほとんどのようで、イャー皆さん太っ腹なんで助かります。それと例のヘアヌード付きの付録(!)なんかも、出した後で我ながら多少後ろめたい気もしていたのですが、フタを開けてみたらあれはあれで大好評でしてねェ、その感想を最初にお書き下さった方が何人もいましたよ。意外や意外、女性にもバカウケのようで、何通も手紙貰っちゃいましたよ。中には絶句して石んなっちゃったド真面目な善男善女もいたようですがね。熱出して寝込んじゃった人もいるらしいっスよ。ホントかね。
本体の方も徹夜で一気に全部読んだって人も何人かいらした由、ありがたいこってす。さぞかし手が疲れたことでしょう。何しろ一キロ四百グラムあるからね。
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今年もっとも印象的だった釣りとそのとき使ったフライ
西川亨/武田清剛/天谷龍夫/沢田真理/奥田巌啓/斉藤良文
/伊藤利彦
「狙いすました釣り」「日常的な釣り」「工夫を重ねた釣り」。
各人各様の楽しみを追いかけて、今年もシーズンは終盤となった。
7人のフライフィッシャーの心に残った釣りの断片と、そのとき使ったフライを紹介していただいた。
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紀伊半島の熱い川
角 敬裕/角 浩司
3年程前、紀伊半島の付け根にある吉野川に一度行ったことがある。その支流に貴志川という里川風のきれいな流れがあるのだが、去年からそこに、短い区間ではあるけれど、フライフィッシング専用区ができた。「なかなか面白い」と大阪に住む学生時代の先輩のYさんから連絡をもらって、今年の春、竿を振ってきた。
1日目。Kさんという大阪在住の方に釣り場で出会い、ポイントを丁寧に教えてもらった。彼は地元青年団の行う放流や年券の販売等を手伝っているということで、貴志川の釣りと釣り場に精通していた。雨が続いて増水した流れに僕は戸惑ったのだが、彼のお陰で、放流されたばかりのアマゴを数匹、ドライフライで手にすることができて、早くもにこにことなった。
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マッチ・ザ・ハッチ三昧
備前 貢
今、僕の住んでいる飛騨高山市内のアパートからほとんど目と鼻の先のとある川の中流域に、かなり規模の大きな取水堰堤がある。
荒瀬が直接流れ込むインレット付近以外の水底はすべて泥砂質で、ウェーディングしていくとモワモワと泥煙が舞い立つ。最深部で五〜六メートル程だが、過去に採石場としても利用されたらしいそのプールは、好き勝手に掘り返されて起伏の激しい地形となり、いたるところに馬の背状のカケアガリが出来て、そこへ点々と水藻が茂っている。七月ともなると、かなり深い所から水藻が水面を目指してユラユラ延び放題に延びて、サルガッソ海のようだ。
ここはどこからか地下水か伏流水でも湧き出しているのか、他の区域と較べると水温も安定しており、羽化のために荒瀬から流れ込むのも含めると、水生昆虫の量も種類も半端な数ではない。五月の終り頃に水際の砂をザッと掬ってみると、黒くウイングケースを盛り上がらせて羽化の機が熟すのを待つモンカゲロウのニンフが気味悪いほどいる。
さらに、ダムの保証金による義務とかで、素人目に見ても場違いとしか思えない低水温下でバタバタと死んでいくだけの運命にある憐れな放流アユや、定期的に放流されるニジマスの幼魚を追いかけ回すとんでもなく巨大なイワナの姿を目撃することもしばしばあった。
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