時代からとり残されていく感がつよい。

次号103号の入稿が終わったので、町をふらふらした。 正確に言うと、入稿が終わったからふらふらしたのではなくて、ふだんからわりとふらふらしているかもしれない。朝は某所で少し撮影。銀行で支払い。そのまま隣町の八王子へ移動。駅近くにある憩で「ブラジル・ダーク」を頼んだ。ここは家族経営。お姉さんがすてきだ。

お姉さんはカップを運んできてくれるときにかならず、その日頼んだコーヒーについてひとこと声をかけてくれる。今日は、「はい。南のコーヒーです。南のコーヒーはお好き?」だった。わたしは「はい。」と答えた。北野駅前のドトールのお姉さんたちのちゃきちゃきぶりも好ましいが、今日みたいな日は憩だ。だって次号103号の入稿が終わったばかりなのだから。

憩とドトール(けっきょく行ってる)をはしごして、「社会運動」誌414号の重茂漁協特集、「幻の漂泊民・サンカ」を読む。仕事場に戻って「FlyFisher」2014年12月号を読む。最近の「FlyFisher」はミッジサイズの活字がクラスター弁当のように詰め込まれていて読むのがきつい。うちより文字数が多いかもしれないのは、おそろしいことだ。「FlyFisher」は編集長が代わって以降、誌面の月刊「つり人」化が進行している。個人的にはいいと思う。こんな時代だから雑誌くらい好きに作ればいいのだ。

つり人社さんが導入したFujisan.co.jpさんの「デジタル版バックナンバー見放題サービス」はたいへんうらやましい。とくに「バックナンバー・キーワード全検索」がめちゃくちゃうらやましい。4、5年前と思うが、サービス提供者のFujisanさんから何回か営業を受けた。彼らのマージンが不当に高すぎると感じたので、うちでは取引できなかった。ひとのふんどしで商売するには謙虚さがほしい。

フライの雑誌社のウェブサイトにも「サイト内検索」の機能はある(ここらへん→)。ウェブを作ってくれているひとが設置してくれて、以来たいへん重宝している(まじで)。全過去記事からのキーワード検索は実現できていない。だからしばしば、うちの仕事場には、過去24年間の『フライの雑誌』のバックナンバーが山積みされる。「たしかどっかにあったはず。どこだっけ、どこだっけ」と言いながら、頁をめくりまくる。非効率的きわまりないがそれなりにたのしい時間だったりする。

年々、時代からとり残されていく感がつよい。いっそとり残されきってしまえば、逆に目立って生き残れるかもしれない。時代なんか気にしないから生きていられるんだと、開き直りの域に入ってきた。とにかく生きていられさえすればいい。生きていれば仕事も釣りもできる。

ということで今日もハヤ釣り。

さむい。今日、石北峠には雪が積もったという。オホーツクの男が写真を送ってきた。それを考えればこんな寒さくらいなんでもないはずのだが、さむいものはさむい。
さむい。今日、石北峠には雪が降ったという。オホーツクの男が車に白いものが積もった写真を送ってきた。それを考えれば多摩地区の寒さくらいなんでもないはずのだが、さむいものはさむい。
今日は30分で5匹だけ。どれも小さくてやせている。この少し上流ではぶりぶりでかいのが釣れているらしい。なんでだろう。
今日は30分で5匹だけ。どれも小さくてやせている。この少し上流ではぶりぶりでかいのが釣れているらしい。なんでだろう。

ウェーダーに穴が開いているみたいだ。ひんやり染みてきた。
ウェーダーに穴が開いているみたいだ。ひんやり染みてきたよ。

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