『フライの雑誌』第67号 内容の一部をご紹介します

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◆シニアにやさしいフライフィッシング2

 国内で初めて、釣り人の「加齢問題」に真っ正面から向き合った第一回には、予想を越えたたくさんの反響をいただきました。編集部一同ありがたいと同時に、なぜか妙にものがなしくなる今日この頃です。ご同輩、いっしょにがんばりましょうや。

 加齢と共に釣り人を襲う、最大の問題は「老眼」。誰にも公平にやってくる「老眼」を乗り越えて、楽しくフライフィッシングを続けるにはどうしたらいいのか? どんな工夫があり、どんなグッズがあるのか?



◆隣人のフライボックス 67   山田功


 …はじめてアマゴを釣り上げたとき、その美しさに罪悪感さえ覚えるような感激があった。フライロッドを持って渓に行き、昼食を食べる時間も惜しんで、一日中釣りをしていれば満足だった。だから、釣れると聞けばどこへでも行った。隣の県を飛び越えて、片道6時間かけて日帰りなんてことも平気だった。

 …「しし座のO型。典型的な熱しやすく覚めやすい性格。だけど釣りだけはなぜか覚めやらぬ」。

●『Mon様ボックス』、『尺〜!』、『イブニングVSOP』、『Black3兄弟』…。経験と実績に裏付けられた、いかにも釣れそうなフライボックスです。来季の参考にぜひ!



◆月に酔うヤマメ 大潮の渓で何かが起こる
江本紀夫

…大潮という月の引力の影響を最も強く受ける日に、渓流でも、なにか神秘的な力が働くのではないか。
満月や新月の大潮の日は、交通事故の件数も増える。人は上げ潮に誕生し、下げ潮に死に逝く


渓流魚と月の満ち干の関係に着目した驚きのレポートです。
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心に残るあの一匹   渓流の一夜
小池要

…焚き火をおこし、イワナは塩焼きにすることにした。途中のスーパーで買った地元産の完熟トマトにかぶりつく。一緒に冷やしておいたキュウリを頬張りながらイワナをひっくり返す。旨そうな油が滴り落ち、こうばしい香りが漂ってくる。キュウリを食べ終わるころには、いい具合に焼きあがっていた。…

 釣り人なら誰にでも、忘れられない一匹の記憶がある。たった一人、暗やみの渓流で眠る一夜、いつまでも心に残るあの一匹。


道草の日々1
本村雅宏

…学校でも、仕事でも、家庭でもない省察し独立した身体がそこにある。どんな属性にも因らないが明らかにそれなしでは連続性を欠き、一体化がなしえない場所があり、ボクがいる。そこはどんな場所なんだろう。道草か。そうか、道草だ。これは、きっと道草だ。

 深い思索の上に書かれた上質な文章を愉しむのもフライフィッシングのひとつの喜び。「宇奈月小学校フライ教室日記」の筆者による新連載コラムです。
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◆訪問者  碓井昭司

 …この流れのすぐ上流にダムができる以前、一帯は鮎の魚影が濃く、夏大臣、冬乞食とよばれて、夏の鮎漁の収入だけで一年を過ごした男たちが住んでいたが、今は人影を見ることもめったにない。釣り人にも忘れ去られて、ただ茫々と水が流れているだけの川のほとりに座りこんで、老人が一人、竿を出しているのである。
 老人は起きているのか、それとも眠りこけているのか、私には判断をすることができなかった。その老人は目の前を流れていく時間を、ただ眺めているだけなのかもしれなかった。私は谷に降りてその老人の姿を認めると、竿をつなぎ、フライラインを飛ばしながら老人に近づいて行った。


 新刊単行本「丹沢物語」が大好評。「丹沢物語」筆者による極上のフライフィッシング・エッセイ。



◆ネルソンだより13 フライフィッシング・ガイドのオフシーズン1
キョーコ=マーフィー

 …スシ・ショップの店頭に彩り鮮やかに並べられたマグロやサケの握り寿司を見つつ、最初彼等は疑わしげな目つきで言う。
「これらは本当に生なのか」
 そして、恐る恐る口にして初めて、
「うん、これは結構イケるじゃないか」
 ということになる。生だろうが何だろうが美味いものは美味い、という評価が下る。
 アイザック・ディネーセンの『バベットの晩餐会』という小説があった。謹厳な宗教戒律を守り年中黒ずくめの衣服で質素な生活を送る寒村。ある日宝くじに当たった老婦人バベットは大金の使途を考えあぐねた挙句、村人全員に最高の料理をふるまう晩餐会を開く。その夜、暗い村人達の顔に初めて至福の笑みが浮かぶ。味覚に関して人間の舌は嘘がつけない。

 …ニュージーランド在住のキョーコ=マーフィー氏による、人気連載第13回。
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品切れにご注意ください。『フライの雑誌』第67号は11/18発売です

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